今日の気になる日本語~学歴に見合うだけの仕事をしていれば詐称は許される

   

「自分を責めて責めて…」水原一平経歴詐称で思い出されるショーンKの懺悔と「十分潤っている」現在
コメ主

経歴詐称は褒められたことではないけど、それに見合うだけの仕事をこなしていたんだとしたら、むしろアッパレと思ってしまいます。
世の中には学歴だけは立派で中身のない人はたくさんいますし。大企業や官公庁には採ったはいいけど使えない人の行く部署があるくらいですから。それもまた虚しいですよね。

ショーンKさんはいい方にその才能を発揮して、これからもご活躍ください。陰ながら応援しています。

経歴詐称は褒められたことではないけど、それに見合うだけの仕事をこなしていたんだとしたら、むしろアッパレ
確かにそうだな、と同意したら以下の返信コメントが

返信コメント

経歴詐称に目を瞑り”頑張っているからあっぱれだ”というのであればみんな経歴詐称しますよ。詐称をやったもの勝ちでは社会が成り立ちません
それにここで学歴があるのに仕事が出来ない人を引き合いに出すのは問題のすり替えです。ひろゆき的レトリックですね。
もう事件から何年も経っているのでショーンKさんのことは世間的には終わったことですが、ただこういった短絡的な意見に共感したとする人が多いのが気がかりですね。

学歴があるのに仕事が出来ない人を引き合いに出すのは問題のすり替えです。ひろゆき的レトリックですね
なるほど、言われてみれば結果を出せばいい、などと不祥事を起こした人によく言う。
起こしてしまった罪を償うとか、どういう責任の取り方があるかとか、そういう問題と、やった事実そのものがどうなのか?という問題は別の次元の話と言える。
コメ主が言っているのは、やってしまった事、或いは現在進行形で行っていることが仮に違法な事、或いは良くない事であっても、それに見合うような良い事をしていれば別にいいんじゃないの?と言い換えることができるだろう。
そう言われてしまうと、やはりそれはちょっと違うだろと突っ込みを入れたくなる。
仮にそれが許されるのであれば、まさに返信コメにあるように経歴詐称だらけになるかもしれない。
無免許で何年も事故を起こさずに運転していたら運転する技能はあるんだから検挙する必要はない、などとなってしまう。実際それで問題ないのだからそういう考えも分からなくもない。逆に運転免許があるのに事故を起こす人が後を絶たない、だから運手免許制度自体いらない、などとなってしまうがそれがおかしな論理であることはすぐに分かる。
例にあげられているひろゆき氏は遅刻してもそれ以上の結果を残せば別に問題ではない、という趣旨の事を言っていたがまさにこのロジックだろう。
例えば詐欺を行っても、それ以上にお金を返せばそれでいいとか、それこそ、戦争を早く終わらせるためには核兵器を使ってもよい(まあこれは言い過ぎか)などと言っているようなものである。
このロジックに違和感を覚えるのは、遅刻がなぜよくないのか?という論点を論破しているのではなく、論点がずれているからに他ならない。
言うなれば、遅刻は良くないけど、それ以上に良いことをすればいい、と言っているだけなのである。それはそれというやつである。
遅刻した結果、仕事に遅れが生じたり、実害が出る場合もあるだろう。そもそも、遅刻と言っても5分遅刻もあれば3時間遅刻だってありうる。会議に3時間も遅れればもう既に終わっているかもしれないし、会議自体中止になるかもしれない。もしも、その日が期限であるプロジェクトをやるかやらないか決める場合だったらお流れになるかもしれない。
しかし、ひろゆき理論で言えば別の仕事でそれ以上の利益を出せばよい、となる。もっと言えば、それ以上の利益を出せば遅刻をしてもよい、どんどん遅刻しよう(これも言い過ぎか(笑))
それ以上の利益を出せば遅刻をしても良いのではなく、それ以上の利益を出して遅刻をして迷惑をかけた分を取り返そうなら理解できるし、本来そういう意味で使われるロジックだろう。
論理のすり替えというより、ミスリードを誘っている屁理屈に過ぎないのだろう。




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