赴任前

   

今回の出稼ぎはいつまでもつだろうか。
前回は稼働1日で辞めた。
これまでで最速。研修などを含めると約1週間ほど現地に滞在したことにはなるが、やはり片頭痛も発症するし今思うと体調がすこぶる良くなかった。
現在の体調とここ数年の引きこもり生活の体調を比べると明らかに違う。
今の体調がいいというのではなく、これまでの生活の体調が悪すぎたというべきだろう。
考えてみると、いつも出稼ぎ?に行く前は不安、いや、そこまで落ちてしまったのかという自己嫌悪、例え働いたとしても現状からは結局抜け出せないというなんとも言いようのない、まるで脳みそをつねにかき混ぜられているような靄っとした感覚にさいなまれていた。
前回も同じような感覚はありつつも、当時の状況から少しでも抜け出したいという感覚が多少勝っていたように思うが、今回はさらに今の人生をリセットできるかもという期待のほうが強い。
とは言え、もはや自分と言う者がまったく信じられないのでどう転ぶからは分からない。
常に逃げ続けてきた人生で、もはや何も手元には残っていない。
逆に考えると、今まではもっとマシな人生が送れたはずだという根拠のない自分への希望を持っていたがために現状を受け入れることができず、結果として逃げていたと捉えることができる。
しかし、事ここに至ってはもはや自分にかける希望などないことが明白となった。
私はやればできる人間ではなく、やることさえできない人間だったのだ。この本質は変える事ができない。本質というものは変える事ができないから本質なのだ。
もし変える事ができるならそれはもともとそういう本質だったか、或いはもはや別人だろう。

とりあえず片頭痛が発症しないように願うばかりである。




 - おっさんの期間工日記