ブラウン運動とマルチンゲールとオッズ馬券最強説

      2021/12/14

以下高校数学もろくに分からないチンピラの備忘録ですから加齢に、いや、華麗にスルーお願いします。

100万円が50%上昇すると150万円。それから50%減少すると75万円。
100万円が50%下落して50万円。それから50%上昇すると75万円。
何が言いたいかと言うと、どっちも減少しているのが腑に落ちないという点である。なぜか?
どちらも同じ金額なのはいいとしてなぜ減るのか?
原資産額が変化するので率で計算すると違ってくるのは理解できるとして、どうしてどちらも減少してしまうのか。ずっと上昇下落を交互にやっていくとどんどん減少してしまうではないか。なんだかおかしいな。どこか間違っているのだろう、というのが本記事のテーマである(笑)

さて、ここで株価はブラウン運動しているなどという事を思い出す。
これはこれで理解はできる。ここでどれくらい動くかなどは確率の問題ではあるが、これを同じ確率だとするとどうなるのだろうか?距離は時間とともに遠くへ移動するとしても、例えば出発地点をゼロ地点として右側がプラス左側がマイナスだととすると、マイナス側に傾くのだろうか?多分そうではないはずだ(多分)
なぜだろうか?
ここでマルチンゲールなども思い出す。そこで調べる。
この場合は距離などではないがいずれにしろコインの裏表や丁半博打などでは儲けもしないし損もしないということを言っている。とすると上記の100万円の事例でもプラマイゼロで良くないか?

ここでハタと気付く。マルチンゲールでは賭け金は一定の賭け金額であり率ではない。
それに比べて上記100万円の事例は原資産。この場合は手元にある全資産のうちの一定割合を賭けていく。
ということはブラウン運動などもある地点を起点にしてそこから移動する場合は一定割合という率ではないからこそ必ずマイナス方向に偏っていくことはないということなのか、そういう事なのか?
とりあえずそう言う事だと仮定しよう。
すると、ここでまた疑問に思う。
金融データでボラティリティを取る時は前日終値からの騰落率とか、率であって金額ではない。金額でやってしまうと比較が難しいから必然的にそうなるだろう。
しかし、率でやってしまうと不都合があるから(多分)対数でとるのがプロだそうだが、結局同じだろうと思う。
よく言われるのは日経平均が1万円の時に1000円下落するインパクトに比べれば25000円の時に1000円下がるインパクトのほうが低いという事であるが、物価の違いを置いておくと、同じ1000×1000、先物1枚100万円である。原資産に対する率は確かに違うものの、金額ベースでは同じという数字のマジックである。
仮に10000円から50%上昇して、そこから30%しか下落しなくてもほぼ元に戻ってしまっている。
逆に10000円から30%下がって、そこから50%上昇してようやく元の水準を超えた程度になる。
だからこそ対数なのかもしれないが、対数についてよく理解していない為言及できない。
いずれにしろ、金融データは率でとられている場合が多い。実は率でとるとうまくいっていないのではないか?
ブラックショールズ式なども当然ボラティリティなど率でとるし(対数かもしれないがあまり違いはない)、そもそも株価が正規分布していないのに正規分布している前提で式がつくられているとして批判されることもある。

ともあれ、丁半博打で一定額を賭け続けても儲からないし、一定割合を賭け続けたらいずれ破綻することは目に見えている。数学的に証明などできないがそうなってしまうことは必然である。
これもよく言われるが、FXは丁半博打なのになぜほとんど退場するのか?というのは裏を返せば丁半博打は確率50%だから、長い目でみれば儲けもなければ損もないだろうという考えが前提にある。
これまではレバレッジ、あるいは利確ライン、損切りライン、及び資金管理の問題だと思っていたが、そもそも一定金額を賭け続けても儲からないし、一定割合だと儲かるどころか損し続けるということなのだ。
そうすると、結局のところ勝率とリターンが重要だということになる。
仮に勝率が3割だとしても1回の勝ちで賭け金の4倍返ってくれば当たり前だがこの賭けは絶対儲かるし、こんな賭けをやる胴元はいない。
通常の博打で確率が事前に分かっているものは当然そのような儲からないリターンを設定するわけがない。
しかし、事前に確率が確定しているものばかりではない。
だからこそギャンブルは面白い。
例えば競馬である。確かに出走する馬が16頭だったらある馬が1着になる確率は16分の1だというのは分かる。
しかし、それは馬の能力や騎手の能力が少なくとも同じであって初めて言えることであり、そもそも馬の能力に違いがあるのだからある馬が1着になる確率はレースごとにも違ってきて当然である。
競馬の場合は宝くじのようにリターンも固定化されていない。人気によって左右される。
そうすると、もしも確率がある程度分かるとしたら、オッズによってリターンがその確率よりも高い場合が分かり、そのような時に買い続ければ利益となる。
もっともその確率が分かれば苦労はしない。
とは言え、競馬には膨大な過去のデータが蓄積されている。例えば1番人気の馬が1着になった確率。2番人気は、などなど。
するとある馬が1着になるかどうかを当てるのではなく、過去の確率と比べてリターンが高いものがあればそれを買い続けることのほうが利益になりそうである。
そして、このような事を実際やる人がいる。その顛末は興味がある人はググられたい。
この確率とリターンという考え方は実は競馬だけに限った話ではなくサッカーなどのブックメーカーでも同様であり、このような考え方の元に実際数学者の方が独自に確率を求めてリターンの優位性のみで賭け続けて検証を試みた事がある。このような事をやるのはたいがい日本人ではない。

さて、このように確率によって賭け、そしてリターンが固定されていないものとしてオプションがある。
オプションにはインプライドボラティリティという標準偏差、変動率、誤解を恐れずに言えば一種の確率が使われている。
そして、将来の株価はそれによってある程度予測されて、逆算されてオプション価格が算出されているから、確率が高ければそのオプションが勝つ確率も高いわけで当然オプション価格は高くなるわけだ。

もし、そのオプションの確率が実際より低く評価されていたら買い続ければプラスのリターンが得られる。
勿論、その確率とやらが本当に正しいかどうかは将来になってみなければ分からない代物である。

ここで重要なのはその確率の確からしさよりもリターンがどれくらいなのか?という点にある。
特に、オプションの場合そのリターンは市場が決めるものである。
競馬の場合はリターンは固定されていないが、出走前にそのリターンは判明する。
しかし、オプションの場合満期がきてSQになってみないと分からない。想定リターン以上の事もあり得るかもしれない。
そして、損をするのは購入金額だけである。

よくよく考えてみると、株のようなもののの値動きがランダムウォークだとかブラウン運動だとかいって予測不能だというのは一見すると分かりやすいが、動き始める地点、株で言えば原資産というものがあり、それには価格がある。
それはゼロ以下にはならない。値動きがランダムだとして、時間がどんどん経過するとどんどん移動していくとしてもゼロ以下にはならないがこの点はどのように解釈されているのだろうか。そこらへんもうまいこと理論が構築されているのだろう。

オプションの価格を計算する場合で考えると、原資産が10000円の場合と20000円の場合では同じ権利行使価格でIVなど他の条件が同じであれば当然20000円のほうが高くなる。
しかし、一つの原資産でコールとプットを考えるとほぼほぼプットのほうが高い。プットのほうが保険的価値が高いということで納得できる。
さて、ここでその商品が10%下落する場合を考える。
20000円のときに10%下落すれば下落額は2000円で10000円のときは1000円である。10%の下落リスクは同じリスクとして扱われるだろう。
しかし、リターン、収益額としてみると大きな違いがでてくる。
ある商品のプラスのリターンが10%、マイナスが5%だとトータルして5%のプラスのリターンが得られるかというとそう単純な話ではない。
同じ金額の原資産でまずカウントされなければならないし、また、ある一定期間の集計結果の場合も注意を要する。
1か月間ごとの集計と、1年ごとの集計だと違いがでてくる。
原資産の額が違うため収益額だと比較しても分かりにくいから収益率が使われるのは理解できるとしても、一体どれくらい儲かってどれくらい損したか同じ商品だから逆に額のほうが分かりやすいと考えてしまうのは素朴なド素人だからだろうか。
とはいえ、仮に収益額であったとしても起点となった時の額で割ってどれくらい儲かったか収益率で比較したくなるのが人情である。しかし、この場合は日々の収益率で計算していくのとは意味が違う。
日々の収益率だけをとりだして、それをある時点の資産額を起点としてあてはめて単純計算してもうまくいかないわけである。

その意味で、収益率からボラティリティを算出して、それを当該資産の変動率にあてはめる、というやり方は実はよくないのではないかと思える。
そもそもボラティリティは標準偏差であって平均からどれだけバラついているかをみるものであろう(多分)。
テストの偏差値でも使われているが、この場合もまず平均点がキモであり、平均点が70で標準偏差=ボラが10であれば70点から80点とった場合だとだいたい全体の35%弱の範囲内であるから、80点とっていてもそうそう喜べる状況ではない、と判断できる。
ここで金融の世界でこのボラを使う時はまず平均は無視されているようである。ボラはおおむね収益率、騰落率から算出されているが、その騰落率の平均をだすとほぼほぼ0%付近に収束してしまうからなのかどうかは分からないが。
そして、重要なのは時間とともにこのボラは増大することになる点である。1日1%のボラは1年後は19.1%ほどになる。この点テストの偏差値ではこのようなことはしない。1年後にボラ10が190になることはあり得ない。
勿論、金融の世界とテストではまったく違う世界であって同列に扱うことはできないし、ブラウン運動などを組み合わせて考えたことが凄いとも言える。
いずれにしろ、ボラが増大するとしても、その前提は収益率である。とすると、最初の疑問である。仮に同じ収益率、同じ確率でプラスマイナスが訪れたらどんどん目減りしていくんだけどそれでいいのか問題に逆戻りである。
しかし、さらに考えてみるとこれは同じ収益率であり、ボラが時間とともに増大するとなるとどんどん収益率も増大していくことになるのか?
いや収益率は同じだとして、その収益率から一定期間経過後はこれくらいの変動をしていてもおかしくはないという話なので、正規分布には当然マイナス側も同じように存在しているわけだ。
いや、私が疑問に思ったのは要するにどんどん目減り、マイナスになっていくという点であり、一時的に増大してもすぐにマイナスになっていくという点であり、ボラティリティとは関係がない。
ボラティリティはあくまで平均からのバラつきなのだから、同じ収益率ではないことが前提とも言える。そうすると絶対にマイナスになる、などという事は言えないわけだ。

とすると、同じ収益率、同じ確率だとどんどん目減りしていくじゃないか問題はやはりどうなんだ?

結局10%の利益で利食い、10%の損失で損切りを繰り返していくと勝率50%だとどんどん目減りしていくのか?
しかし、これをケリー基準でやってみると目減りしていくようにはならないようである。
例えば的中したら賭け金の2倍もらえるギャンブルで、的中率が50%だとリターンゼロ。マイナスにはなっていない。
賭け金の2倍戻ってくるという事は賭け金をくじとすると当選金がその2倍。損する金額と儲かる金額が同じではあるが、賭ける金額は自分の持っている資産額に応じているわけではない、が、ケリー基準とは確かどれくらい自分の資産を投資にまわせばもっとも効率よく資産が増えるのか、という基準だったと思うが・・・

混乱してきた(笑) 

いや、ケリー基準はある意味その賭けで儲かる事が前提であり、儲かる場合にどれくらい賭けていけばいいのかという話であって、ある賭けがどれくらい儲かるかを推し測るものではないからなんだか話がズレているのか。

つづく・・・




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