楽天送料無料 差し止めを 出店者団体が請求「赤字増えるだけ」

確かに楽天の送料ってわかりにくい。
楽天は様々な出店者の集まりなのでどうしても個別の送料設定にならざるを得ない。
しかし、ここが楽天にとって弱点の一つでもある。これは個別の出店者と個別の店舗や企業で比較するとあまり分からないが対アマゾンで比較すると明白になる。

この男性のケースでは、送料のほか倉庫費用などで出荷一件あたり約千六百円の費用がかかっている。現在、男性は一万一千円以上の場合、送料を自主的に無料にしているため、一万一千円分以上の買い物をする顧客が多い。「三千九百八十円以上は送料無料化」となると、細切れに買い物する人が増えるのは必至。「客単価が落ち、赤字に転落してしまう」と懸念を深めている。

上記の例では1件あたり発送費用に1600円のコストがかかっているそうだ。
では仮に3000円ほどのお買い物をした場合、これまでどのような送料設定だったのだろうか。
一般的には700円とか800円とか一律の送料設定が多いように思うが、この場合でも発送費用は回収できていないことになり、利益が圧迫されていることになる。
1万1千円分以上の買い物をする人が多いとはいうものの、そのお客の割合はどれくらいなのだろうか?
これから細切れに買い物をする人が増えるのは勿論だろうが、その場合送料無料分を価格に転嫁しないとして例えば4000円の売り上げでどれくらい赤字になるのか?或いは利益になるのか?
つまり、1度の販売で採算ベースにのる売り上げが一体いくらなのだろうか?これはすぐに分かる話だろう。
1度の売り上げ4000円で発送コストを考えると利益が出ない場合は確かにこの規約変更は死活問題と言える。
いくら売り上げが増えようと客単価が4000円ばっかりだったら赤字がどんどん増えるだけとなる。
とは言え、送料無料ラインで1万1千円というのは結構高い印象である。よく目にするのは3000円とか5000円だろうか。
このあたり、実際どのような割合なのかデータをとって検証して貰いたいが、当然楽天はそれらを把握してこの料金設定にしているはずである。

この一方的規約変更が独禁法に違反するかどうかはともかく、3980円以上で送料無料にしてやっていけない店舗はどうぞ楽天から撤退してくださいという楽天のメッセージと受け取れなくもない。

楽天は、送料無料にして販売価格を分かりやすくすることで集客力が高まり、15%程度売り上げが伸びると出店者に説明する。しかし、ユニオンの試算では、売り上げが伸びても送料負担によって、利益は約二割減るという。

いずれにしろ、これまで客単価が低い場合は送料を徴収していたのだから、それを価格に転嫁すればいいだけではないか(どっちにしろお客はこれまでと総額の負担は変わらない)?

値上げも難しい。「送料無料」を掲げながら、商品価格に送料分を上乗せすると、「不当表示」として景品表示法(優良誤認)に抵触する恐れがあるためだ。

ということらしい。
とは言え、これまで家電製品など割引表示で販売していたものは定価に戻すだけでもかなりのコスト吸収になりそうである(勿論、定価に戻すこと自体が優良誤認と言われればそれまでだが)

実はこの点が楽天とアマゾンの最も大きな違いにつながり、味方によっては楽天の強みでもある。
家電製品などの商品そのものはどこで買っても同じものは価格勝負にならざるを得ない。そうなってくると独自の物流を持つアマゾンに軍配があがるのは必然的である。
しかし、食料品や衣料品などその店独自の商品の場合はそうはいかない。なんせその店でなければ売られていないのだから。このような商品は今のところ楽天が圧倒している。
そして、このような商品の利潤は一般的に高いのでもともと数千円以上の買い物で送料無料を謳っているところが多い。
実際、今回の統一送料無料制度に明確に反対しているのは1700である。
楽天の「送料無料」に反旗 出店者、公取委に調査要請

任意団体「楽天ユニオン」は22日、公取委に送料無料化への反対だけで1700筆超の署名を提出した。楽天市場の他の制度への反対署名を含めると延べ4000筆に上る。

楽天に出店しているのは5万店である。そのうちの1700店を多いとみるか少ないとみるかは人それぞれだろう。
本当は反対したかったができなかった店もあるに違いない。
他にも楽天ペイ決済の導入など他の施策などを含めると反対している店は一気に増えて全体の1割近い4000店となる。
楽天がやろうとしていることが是か非かは別として、そのやり方自体に反対する人も多いだろう。
これは出店者ばかりの話ではなくお客の側にも言えることであり、実際根強い楽天嫌いも多い。
規約を変更するのは仕方ないとしてもそのやり方は考えるべきだろう。

なんつって(笑)