殺人を犯したことがないと殺人の事について語る事ができないのか問題

   

水原一平氏の証言真偽 論じるコメンテーターに疑問符 小籔「借金まみれのやつ、身近におらへん人らが言うてる」

この記事のコメントで気になったもの↓

あー言えばこーいうじゃないけど
じゃあ子供産んだことないひとは子供の事
論じられないのか?

一見正論に見えるが、腑に落ちない。
コメントに対しての返信には、それは屁理屈だとかそういう事ではないというものがある。

まず、このコメントのロジック自体がおかしいことに気付く。

コメントを言い換えると、子供の事を論じるには子供を産んでいなければならないというのはおかしいじゃないか→要するに子供を産んでいなくても子供の事を論じることはできるだろう
ということになるが、それを言うなら子供の事を論じるには子供でなければならない、となるだろう。
なぜなら小藪さんが言っているのは借金をしていない人は借金している人の言動が分かるのか?ということなのだから、それに対してのコメ主の反論としては子供の事を論じるには子供でなければならないのか?というふうになる。小藪氏が借金してる人の親でなければ借金している人の事は論じられないと言っていれば別だが。
その上で、借金をしている人の事を論じるには借金していなければ論じることはできないとするのはおかしいという問題提起だとする。
この場合確かに一理あるように聞こえるが、小藪氏が言いたい趣旨は借金で首が回らないような状況になったことがないのにそういう状況に陥っている人がどういう行動をするかなんて断言できるわけがない、ということである。
論じるなではなく、言っていることは所詮は第三者的な視点でしかないということである。
切羽詰まったこともないのに、そういう人が冷静に考えて普通そんなことしない、などという意見にどれくらいの重みがあろうか?ということである。
考えてみたら、借金返済のために強盗する人間だっているわけで、普通に考えたらバックレればいいじゃんとか、破産すればいいのにとか思うはずであるが人間というものは非合理的なことをやってしまう動物なのである。
とは言え、論じるなとは言っていないと言うのも一種の屁理屈で、論じるなと言っているに等しいとも言える。
そして、冒頭のコメントだが、やはりこのコメントに違和感を感じるのは問題設定自体がおかしいからだと言えそうだ。。。




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