謎の投資家50セントはまたVIXを大人買いしたのか?儲かったのか検証

   

VIXオプションで大規模取引、米株市場の落ち着き持続せずと想定か
8日午前には、シカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティー指数(VIX)が現水準の約17から7月に40に向かって上昇し25を下回らないと見込む投資を行い、オプション市場を揺さぶった。このトレーダーは複数回のブロック取引を行ったもようで、合計約20万枚のコールオプションを購入した。

VIX先物のオプションのコールを20万枚市場外で購入。
17ドル買いの25ドル売りのデビットスプレッド。
恐らく7月限。

ということで謎の投資家50セントか?と思ったが50セントの由来通り、50セント前後の屑オプを大量外するのが50セント。
今回の場合かなりコストがかかっている。
ちなみに直近のVIX7月限の権利行使価格17ドルのコールは7ドル前後。25ドルコールは3.5ドル前後。
つまり7ドル買いの3.5ドル売りで、コストが3.5ドル前後かかっている。
1枚350ドルのコストで20万枚なので合計7000万ドル約80億弱。
謎の投資家50セントは既に数億ドルは儲けていると思われるので、やれないことはない取引だが、手口から見て同一犯ではないかもしれない。
それにブロック取引(市場外取引)とかアメリカでは個人でもやれるのだろうか。
いずれにしろこういう情報が出てくるのが面白い。

さて、この取引一見するとVIXが上昇しなかったら大損じゃね?となりそうだがどうだろうか?
VIX先物オプションの7月限の満期は7/21である。仮に7/10頃にVIXが17程度で変わらなかったとする。
7月限の先物価格はこれより若干高いだろう。
さてそうすると17ドルコールの価格はいくらくらいになるだろうか。
ちなみに満期4/21日の4月限の価格は権利行使価格17ドルが直近で1.8ドル前後。25ドルが0.4ドル前後。
つまり17ドルが-5.2ドル、25ドルが+3.1ドルで、差し引き2.1ドル前後の含み損となる。
もしVIXが20程度になっていたらどうであろうか?
とは言え3.5ドルのコストを賭けて最大リターン8ドル、差し引き4.5ドルの利益なのでやはり50セントはやらなさそうな取引である。

※追記
5/13日現在VIX急騰。
7月限のVIXコールオプション終値は以下の通り。
17C 10.1ドル
25C 5.4ドル
単純計算で17Cが+3ドル、25Cが-2ドル程度なので差し引き+1ドル。
1単位100ドルの利益。20万枚なので2000万ドル。約22億円。やるじゃないか(笑)
ここで決済するのかしないのか。。。
※追記
6/19日現在
17c 5ドル -2ドル
25c 2.25ドル +1.2ドル

謎の投資家50セントは結局儲かったのか

7/20はVIXオプションの7月限の最終取引日。前日はアメリカが大きく下落した。さて謎の投資家50セントはいくら儲かったのか。
おさらい いずれも推定
権利行使価格17ドルのコールを7ドルで買い
権利行使価格25ドルのコールを3.5ドルで売り

インタラクティブブローカーズで当該オプションの終値をみると
17C $3.1
25C $0.05
単純計算で
17C -3.9
25C +3.45

トータル -0.45の損失。とは言え、これは清算値ではない。満期は翌日水曜になっている。

前日アメリカ市場が大きく下落したので前日決済もありうる。
仮に前日終値で決済したとすると
17C 5.75
25C 0.8
なので
17C -1.25
25C +2.7
となり +1.45$の利益となる。

勿論あくまで単純計算ではあるものの、月曜で決済していたら1枚あたり1$は抜けていただろう。
つまり1枚あたり100$の利益で20万枚なので2000万$、、、、
やるじゃないか 
(あくまで推定)




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