ドルの価値が3倍になったというミスリード
何度も言いますが、1984年の1ドルは今2.9ドルに相当します。購買力計算です。つまり、今の1ドル150円は当時の1ドル450円に相当。 https://t.co/BMlP3SAn1k
— Emin Yurumazu (エミンユルマズ) (@yurumazu) November 22, 2023
多分これらのことから1ドルが2.9ドルであると言っているのだろう。
購買力平価に照らしたドル円相場の実勢水準
しかし、これを見てドルの価値がそれだけ上がったと判断するのは間違っている。
あくまでドル円を一つの指標としてみた場合のチャートであるのでドルを基準として考えるのは間違いである。
すなわち
当時1ドル=240円 として、1個240円のチョコレートは1ドルで買えた
それが現在1個120円だとすると1ドルだと1.25個程度買えることになり、そうすると購買力平価で考えても円が割安だ、ということになる。
あくまでドル円の為替レートで考えると、例えば1ドル=100円が2.9ドル=100円ならドル安になっていることになってしまうから相対するレートの基準をどこに持ってくるかでその価値は決まることになる。
単純に1ドル240円が今では2.9ドル=240円とするとどっちにしろドル安には変わりないし、2.9ドルが150円だとするとさらにドル安となる
逆に1ドルを当時のレートで換算すると2.9ドル=696円になり、現在のレートは結局円高となる。
為替レートでは当該通貨の価値が高くなるとは要するに当該通貨の価格自体は安くなるのに、この場合は逆に高くなっているので分かりにくくなっているのだ。
1ドルが2.9ドルになったとするのではなく、今のドル円レートは当時で言えば450円程度になる、としたほうが分かりやすい。