日本が金利を上げられないのは政府の利払いが増えるから?

   

ツイッターを見ていたら、
「円安を抑えるには金利を上げればいいだけ。でもそうすると借金が増えて(金利の支払いが増えて)日本は首がまわらなくなる」
これはよく聞く論調ですね。
でも、国債の利息って固定されているので利払い自体は増えませんよね。
勿論、これから発行する国債の金利は上げなければ誰も買ってくれませんから必然的に上げざるをえませんので、利払い金額が増えるというのは間違っていませんが。
それよりも怖いのは既存の国債を持っていても全くメリットがなくなってしまう点です。
もし金利がどんどん上がるようであれば、既存の国債持っていても旨味なんかまったくない。むしろリスクですよね。
なぜならどんどん値下がりしていくからです。
そうすると、とりあえず早めに売っておこうと思う人たちが出てくる。そうするとまたどんどん価格が安くなる。

価格が安くなると利回り上昇です。これが今アメリカで起こっていることですが、日本で起こる場合はさらに深刻だろうと思われます。もっとも満期まで持っていればいいわけですが、そう単純にいかないのが金融機関です。

日本の国債発行残高はGDPの2倍以上。一方アメリカは1.3倍程度。世界の政府債務残高対GDP比 国別ランキング・推移
しかも日本の場合ほとんどが国内の金融機関が保有しています。
もし値下がりしたらそのリスクは日本がまず引き受ける必要があります。ということは国民が引き受けるってことですね。
金利を上げて、いや、上がって国債が暴落したら円高になるどころかさらに円も暴落するのではないか?
金融機関が保有している国債の価額が下落すれば資産も減るということになる。

従って日銀は指値オペなどをやり国債の価額を是が非でも維持する必要があったとみるべきかもしれません。

多少の円安は構わない。しかし、金利上昇からの国債下落、円暴落になったら一気に金融不安、信用不安に陥ってしまう。

なんつって




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