世の中は誤解に満ちている~ドル高円安は日銀のせい

   

大学もまともに行ったことがない社会不適合の独身中年のおっさんの備忘録ですから、見かけても気にせずスルーしてやって下さい。

ドル高円安。
米国債持ってたらウハウハか。と思いきや、米国債を仮に売却しようとすると買った時よりは安値で売却することになる。
ドル建てなので目減りしたドルを円に換えて結局トータルプラマイゼロ。
ドルを刷り過ぎてのインフレであり、インフレとはすなわち物の価格が上がり、相対的にお金の価値が下がる。
しかし、世の中ドル高だという。もしもお金の価値が下がるならドル安だろう。しかしそうはならない。
ドルが高くなっているように見えて実はそうではなく、ドルと相対する通貨を一つの商品と考えると要するにドルの価値は下がっているとみることもできる。
自国の通貨安を防ぐために金利を上げる国があるが、果たしてその考えは適切なのか?
日本の円は対ドルに対して大きく値下がりしているわけだが、インフレ率でみると日本は欧米ほどのインフレ率ではなく概ね3分の1程度。
そうすると相対的に円高ドル安に傾いても良さそうだがそうはならない。
また、日本はいまだに金融緩和を行い、指値オペなどもやっている。そうであれば引き締め始めた欧米に比べてインフレ率はもっと高くなっても良さそうではあるがそうはならない。
そうするとインフレとお金の価値という観点からみるとお金の価値は希薄化していないようにも見える。

とは言え、為替は国と国との話なので当該国と当該国との相対的な関係性でみなければならない。

なぜインフレなのにドル高なのか?
例えばジンバブエのような国は恐ろしいほどのインフレで、金利をどれだけ上げようがジンバブエドルが高くなることはない。
米国が金利を上げたからドル高になるという話はよく聞く。
トルコがいくら金利を上げようがトルコリラが高くなるということは考えにくい。
なぜアメリカドルは安くならずに高くなるのか?
結局それはアメリカドルが基軸通貨だからに他ならない。
インフレであろうがデフレであろうが、世界の多くの国が決済通貨としてドルを採用している現状、ドルが高かろうが安かろうがドルを調達してドルで支払う必要がある。
そうすると、今現在FRBが金融引き締めを行い、世界中に出回ったドルを回収しようとしているわけで、そうなると結果としてドル需要に対して供給が不足しがちになる。
従って、ドル高が起こっていると言える。日米の金利差があるからドル高になっている、というのは恐らく一面しか捉えていないのだろう。
事実、金利を上げ始めている国でもドルに対しては価格が安くなっている。勿論、金利を上げなかったらさらに自国通貨が安くなっている可能性もある。




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