1900ドルのテスラのコールオプションが「自由貨幣」である理由
この記事のポイント
〇約1年後満期のテスラの1800ドルのコールオプションが500ドル前後で売れる
〇現在テスラ株は900ドル弱
〇つまり1年後株価が2倍程度になっても1株500ドル程度は儲かる

さて、コールオプションとは何か?
上記テスラを例にとると要するに1800ドル以上になったらテスラ株を購入できる権利です。
1800ドル以上にならなければ紙屑です。従って1800ドルのコールを買う人っていうのは少なくともテスラ株が1年以内に2300ドル以上の値はつけるんじゃね?と思っている可能性が高い。
ここで可能性といったのは、コールオプションは満期前でも転売できますので、別に2300ドルにならなくてもコールオプションの価格次第で転売して利益を稼ぐことも可能でしょう。また、目論見が外れて価格が下落すれば損切りも可能。

ここで、上記記事ではこのコールを売って儲けようという話になっています。つまり、テスラの株は1年後そんなに上がらないんじゃないか?ということが前提になっているということです。
確かに権利行使価格1800ドルのコールが500ドルとはかなりのボッタくりの値段と言えるかもしれませんが、1年後にテスラが3倍になっていないという保証はどこにもなく、いや、1年後3倍とか普通にあり得るんじゃね?と思えるのですが(笑)
しかも、この話続きがあります。そもそも本当に現在コールを500ドルで売る事ができるのか?一時急騰していた時期ならまだしも今はある意味落ち着いていると言えなくもない。それでもボラは高いでしょうが、なんでも確認しないと気が済まないのでFirstrade証券で昨夜のオプション価格をチェックしてみました。

2022年3/18満期のオプション価格です。
権利行使価格が1700ドルまでしかありませんが、1700ドルでも125ドル程度でしか売れませんね。
権利行使価格がさらに上の1800ドル程度だとさらに安くなるので到底500ドルでは売れません。

コールを売る、という行為はどういうことか?

コールを売った人は当該オプションが権利行使価格以上になって(この場合テスラ株が1800ドル以上になる)当該コールを買った人から権利行使をされるとコールを買った人に当該テスラ株を売らなければいけません。仮に権利行使価格1000ドルのコールを売っていたら、もしテスラ株が1500ドルになっていたとしてもどここかからテスラ株を調達してきて1000ドルでコールの買い方に売却しなければいけないということです。コールを買って権利行使をした人は要するに1500ドル以上するテスラ株を1000ドルで購入できるのでそのまま転売すれば500ドルは利益(コールオプションを買った代金がコスト)になります。
従って、テスラ株を実際に持っている人がコールオプションを売る、という事をしてもそれほどリスクを抱えるということはないわけです。
実際は権利行使をする人は稀だとも言われていますし(権利行使すると株の購入代金が必要なので権利行使する前に転売したほうが早い)、また、コールを売ったほうは権利行使されるほど価格が上昇したら損切り覚悟で買い戻せばいいとも言えます。
とは言え、記事の前提は権利行使価格1800ドルのコールが500ドルで売れたらという話で、これだと確かにおいしそうですが、それが4分の1でしか売れないとなるとおいしさは4分の1以下になってしまいますね。
多分この記事はコールがめちゃくちゃ高く取引されていて、これ売ったらボロ儲けじゃね?と夢想した人が思いつきで記事書いたんでしょうね。
とは言え、その当時に実際500ドルで取引が成立しているとしたら500ドルで買った人もいれば売った人もいるということになり、結果1年後の満期を待つまでもなく現在は120ドル程度買い戻せますから約380ドル程度は儲かった計算になります。
オプションは100単位ですから3万8000ドルの利益ですね。
仮にこの人がもしテスラ株をずっと保有し続けている人だったらどうでしょうか。いわゆるカバードコール状態ですね。
株価が急騰したときにコール売って寝とく。下がったらコール買い戻す。テスラ株はずっと保有。
株価がまた上がったらコール売って、下がったら買い戻す。ちなみに下がらなくても満期までに権利行使価格まで株価が上昇しなければコール丸儲けの株価の値上がり含み益もあるという。
株価が下がれば、というかずっと持ち続けている人は株価が相当下がっても含み益でしょうが、コールを売っておけば株価値下がり分のいくらかはカバーできるという。
まるで夢のような錬金術ですがなぜだれもやらないのか?
と、コールを売って大損したことのある弱小ブロガーが申しております。
ちなみにテスラ株、過去1年で実質5倍になってます(笑)