今日のヤフコメ~残価設定ローンはアリかナシか真面目に検証してみる

   

東京でも見かける「埼玉トヨペット」の巨大ステッカー貼り付け車! 謎の「ハルバイト」に迫った
このバイトに関して残価設定ローンがやり玉にあがっていました(笑)

これを貼ってると残価設定ローンで買ったと分かるんですね。

ここで議論になっている論点は2つあり、ローンで車を買う問題点と、残価設定ローン特有の問題ですが、あまり区別せず反応している人もいるようです。
ローンを組んでモノを買うという事自体がバカという人が一定数いるのは分かります。昔はコンビニやスーパーでクレジットカード払いをする人をバカにしていたような人たちかもしれません(笑)
不動産でも同じようなもので賃貸で毎月賃料を払うよりは家を買えば自分のものになるからどうせなら家を買ったほうが得だという理論でローンを組んであとで地獄のようになる人もいますね。ローンと現金どっちがいいのか問題に終焉はないのかもしれません。
お金持ちでもローン組んで家を買ったりしますが、このお金持ちたちは金利をどぶに捨てているバカなのでしょうか?
さて、ヤフコメの流れとしては残価設定ローンを組むやつはバカみたいになっていますが(笑)果たしてそうなのか?

 

残価設定ローンの仕組みをまずおさらいしておきましょう。【激増中なるも要注意点!!】「残価設定ローン」の落とし穴と副作用

契約時に3~5年後の残価(残存価値)を設定して、残価以外の金額を分割返済するローンだ。

 例えば車両価格が200万円で、3年後の残価率(新車価格に占める残価の割合)が40%だったとする。この場合は40%の残価(80万円)を除いた120万円を3年間で分割返済する。ローンの返済を終えても車両は自分の所有にならないが、月々の返済額を安く抑えられる。

 

残価設定ローンが終わったらどうなるかというと

残価設定ローンの返済期間が満了した時には、車両を引き渡す、残価を支払って車両を買い取る、改めてローンを組み直して返済を続けるという3つの選択をできることが多い。

3つあげられていますが、もう一つ
同じ販売店で新しい車に乗り換える 
トヨタファイナンス

 

残価設定ローンのメリットとしてまずあげられるのが新車価格から残価を除いた分を支払えばよくまた金利が安い点、しかしこれにはちょっと注意が必要だと言う

金利は車両価格全体にかかる残価設定ローンは得か損か 「絶対得しない車」と「得する車」がある
ローン期間が満了した場合に改めてローンを組み直して返済を続ける場合(要はその車に乗り続ける場合)、残価設定ローンによっては月々の返済額が増えてしまう。残価設定ローンの期間中は低金利を利用できても、その後に改めてローンを組み直すと、標準金利の6~8%を適用する場合もあるからだ

デメリットとしては車両を引き渡す場合に清算金が必要な場合がある点があげられる

まず走行距離やボディに付いたキズなどが規定の範囲に収まらないと、車両を引き渡す時に精算が生じる
走行距離の規定は1か月当たり1000km、3年契約なら3万6000kmのパターンが多く、1km超過するごとに5~10円が加算される。

これは当然事故を起こして車両価格が減損した場合に大きなデメリットとなる

シミュレーション

 
事故を起こして車両を引き渡す場合
例えば車両価格500万のアルファードを残価設定50%で3年のローンを組んで車両を引き渡す場合を考えてみると
A.何事もなければ250万円+金利の支払いできれいさっぱりおさらばとなる
B.一方もしも事故を起こして仮に100万ほどの清算金が必要となると要するにローン250万円+金利+100万円を支払うことになる

車両を自分が引き取る場合
Bの場合は当然車を修理などしているわけで(勿論保険で賄っているだろうが)にもかかわらず100万円を支払わなければ車両は引き渡せない。かといってそれがいやだと言って車両を自分が引き取る場合は残価設定額の250万を当然支払わなければならない。言わば当然と言えば当然である。
が、そもそもまとまった現金が用意できなかったからこそローンを組んでいるので車両を自分で引き取ることを希望するとは思えない。とは言え、すでに転売先なども決まっていれば話は別であるが、事故歴のある3年落ちのアルファードがどれくらいで売却できるだろうか?
一般的な買取相場をみてみると250万~300万程度だろうか。ここからディーラー査定で100万円ほど減損になる修復歴がどれくらい減算されるかはなんと言えないが当然安くはなるはすだ。仮に200万で売れるとすると残価250万とローン250万の合計500万を払って200万で売却。収支は-300万+金利。清算金と売却額の兼ね合いによるが自分で引き取ったほうがいい場合もあるだろう。

 

清算金の支払いはデメリットではない

一方これを現金で買った場合で考えてみると、売却する金額は変わらないので収支合計300万円のマイナスでとなり金利分の違いしかない。
事故を起こしておらず清算金がない場合も結局は現金で買う場合との負担の違いは金利分くらいしかない。
清算金の支払いがデメリットとしてよくあげられているものの、ボッタくりでない限り清算金の発生は特に問題視するほどのものではない。
事故で全損してしまった場合に債務が残ってしまうという話もよくあげられるが、それは残価設定特有の問題ではない。

残価設定ローンをすすめる理由

メーカーと販売会社が希望するのは、ユーザーが車両を引き渡して、改めて別の新車で残価設定ローンを組むことだ。そうすれば新車が売れて、程度の良い下取り車も手に入るから中古車部門にもメリットが生じる。

 だから金利を下げても残価設定ローンに力を入れるのだ。

 

本当に怖いのは一般大衆の行動原理を見抜いた巨大資本

ローンが終了した場合の選択肢が挙げられていたが、残価を払って車両を引き取る人が少ないのは容易に想定できる。なぜならそもそもまとまった現金が用意できるなら残価設定ローンは組まないからである。
とは言え、ディーラーにとっては残価を支払って車両を引き取る人が多くても別に損はしない。が、新車が売れ続けなければ商売あがったりなわけで、いわばラブホテルの客室の回転数のごとく一台の車に長く乗り続けてもらうより、短期間で買い替えていってもらったほうがいいのはすぐに分かる。
そこで残価設定ローンの登場である。フルローンに比べていかにも安くすみそうであるというイメージから消費者購買意欲をそそることは間違いない。審査も通りやすいのだろう。
無理してでも新車が欲しいという層は残価設定ローンが終了した時はその時考えればいいと思っている人が多いに違いない。
そこで清算金が発生すると損した気分になり、だったらローン組み直して乗り続けようとするものの、組み直す場合は金利が高くなる(お客さん説明済みですよ)。では自分で引き取ろうとしてもそれだけの現金はない。となれば選択肢は一つ、新たな車両で残価設定ローンを続けるしかない。
つまり3年ごとに新車に乗り換えるというえせリッチ層の誕生である。
そして、この残価設定ローン蟻地獄から抜け出せなくなるという巨大メーカーと金融会社の考えた資本主義搾取のシステムなのであった(笑)

とは言え、最初から数年で新車に乗り換えようと思っている人にとってはありがたいシステムかもしれない。

まとめ
残価設定ローンはアリかナシか↓

人による

なんつって(笑)




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