認知症の家族をもつ怖さを知りたければシャマランのヴィジットを見よ

2016/06/05

母親が認知症あるいは統合失調症かもしれないという話をしましたが今は特に問題なく過ごしています。

認知症や統合失調症と一口に言ってもその症状は様々でしょう。また、実際に接してみないと実感として分からないでしょう。
更に言えば、症状がはっきりと出るときと出ないときがあったりするので、病院に連れて行ってもお医者さんにもはっきりとその症状が分からなかったりします。
実際に私の母親もデイケアに通い始めた当初は職員の方たちの母親の印象はごく普通です、というものでした。
が、1年ほどして初めてその症状を目の当たりにした職員の人たちはどう対処していいかわからないと泣きをいれてきました笑

一日中一緒にいないと分からないことがあったりしますし、特に変な雰囲気だとか、表情だとか、そういったものはなかなか伝えにくいです。

認知症の家族を持つ方にはこれだけで伝わりますが、それ以外の方にはじゃあ具体的にどういうことなのか事例を挙げて教えろと言われるでしょう。

そんな方にはシャマラン監督のヴィジットを見ればその状況がよく分かると思います。ジャンル的にはサイコスリラーでしょうか。

シャマラン監督と言えばシックスセンスで脚本料200万ドルを手にし、その後の脚本料もうなぎのぼりで1000万ドルまで高騰。しかしながら作品の出来には比例していないのではないかと言われておりますが、いやがうえにも期待が高まります。

ヴィジットのあらすじを書いてしまうとかなりネタばれ的になってしまいますのでかいつまんでいいますと、ある兄妹が1週間だけ祖父母の家に泊まりに行きます。なんとなく怖いことがありそうな予感がしますね。シャマラン監督という先入観がそうさせるのか。。

序盤10分程度は退屈極まりないです。祖父母もごく普通なんですが、撮り方のせいでしょうか、なんか怖いんですよ。

それで昼間はごく普通の優しい祖父母なんですが、夜になると変な行動が頻発しておかしいんじゃないかと思い始めます。
おばあちゃんが素っ裸で壁をかきむしってたりするんですよ笑

床下でかくれんぼしているといきなりおばあちゃんがおいかけてきたり、おじいちゃんは通行人にいきなり襲いかかったりします。
ただ、事が終わると普通なんですよ。普通に謝ったりするんです。
おばあちゃんの笑い声が聞こえてくるのでテレビでも見ているかと様子を見に行ってみると中空を見てゲラゲラ笑っているのです。
こんなこと気の狂った人だけしかやらないと思いますよね。
私の母親もテレビを見て笑っているのかと思ったらどう見ても笑うような番組じゃないんですよね。まぁ、何か面白い話題でもあったんでしょう、知人にこんなこと言ってもほぼ気にしなくていいのでは？と言われてしまいます。
会話をしていても微妙に変なんですよ、この微妙に変というのが高齢者によくありがちなものなのか病気なのか？
ヴィジットではそこらへんがうまく描かれています。

実際、認知症や統合失調症などの患者の方が家族にいる場合は夜もおちおち寝れなかったりしますしね。私も夜寝ていたらいきなり母親が眠れないとかいって私の横に寝た時はビビりました。
近所の人にいきなり文句言ったりもしてましたね。よくよく聞いてみると過去になんかあったようですが、今頃かよ！って突っ込みいれたくなります笑

子供たちが近隣から隔絶された田舎の一軒家でおかしな行動をする老人と生活する恐怖感、半端ないです。
認知症などのいわゆる老人のボケですまされる問題なのか、それとも気が狂っているのか、観客もなかなか判断しづらい部分があり、まるで自分のことのように見てしまいました。