芸能人の自殺が本当に増えているとは言えないのではないか問題
「芸能人の自殺が増えた」本当の理由
この記事によれば結論として日本人は若者の自殺率がもともと高いのであり芸能人の自殺がことさら増えているわけではないとしている。
理由としては以下引用
○若者の死因トップが「自殺」である日本
国内の日本人の自殺者数は、3万2000人を超えた2003年をピークに、年々減少傾向にある。ところが、20代、30代の死因の第1位が「自殺」である傾向は、もう20年以上変わらないで推移している
こんな国はない。こんなに若者が自ら死を選ぶ国は、先進国といわれるなかでも日本だけだ。
さて、ヤフコメを見るとやはりこの主張に疑問を感じている人もいるようだ。
確かに日本の自殺者数は多いという報道が以前からなされており、生きづらい国という実感を持つ人も多い事からこの記事に納得している人も多い。
しかし、若者は高齢者などに比べると病気などで死亡する確率は相対的に低いだろう。となると若者の自殺率が高くなるのも頷ける。
また、自殺率というのは死亡原因に対する自殺の割合であり、となると他の原因による死亡者数に左右されてしまう。医療体制が整っていないような国であれば相対的に自殺者数の割合が低くなってしまうことも考えられる。
そこで、もう少し各国のデータを見てみようと思う(暇だな(笑))
世界各国における自殺率の変化や男女別の自殺率の違いがわかるデータが公開中
興味のある方は当該記事を見て欲しい。
この記事では10万人あたりの自殺者数や性別ごとのデータなどがある。
世界全体で見ると、2017年には10万人当たり10人が自殺で亡くなったそうだが、当時の日本の詳しいデータがなかったのでウィキペディアを見ると
日本の自殺
2017年は16.8人であり、やはり世界平均に比べれば高い。
よく引き合いに出される先進国の中では常にトップの自殺率というものがあるが、この比較が適切なのかよく分からない。
日本は経済的に豊かなのに自殺者数が多くて異常な国みたいなことをよく言われるが、経済的に豊かだと自殺はしないという発想も短絡的かもしれない。
世界の自殺率ランキングに戻ってみよう。
世界の自殺率ランキング30
1位 グリーンランド
2位 リトアニア
3位 韓国
4位 ギニア
5位 カザフスタン
6位 スロベニア
7位 ハンガリー
8位 クロアチア
9位 スリランカ
10位 ラトビア
日本は13位。先進国と言われる国ではフランスが26位に入っているのみであり、やはり経済的な要因は大きいのかもしれない。
問題は日本という国の構造的な要因や国民性などが自殺に影響を与えているのではないかという点だろう。
他の先進国に比べて自殺が多いから他の先進国並みに自殺者を減らそうなどという発想は何かのブラックジョークだろうか?
もし、日本の自殺者数が他の先進国に比べて少なければそれでいいわけでもないだろう。
とは言え、確かに色々とデータを見ると日本特有の問題が自殺に影響を与えている可能性は否定できない。
同じような問題に直面しても自殺する人としない人がいるので結局個人の問題であるという見方もできるのかもしれないが、その個人の問題に国や文化が影響を与えているとなるとそれはやはり国家として改善に取り組むべきだろう。
芸能人が自殺すると大々的に報道されるが、一般人であれば報道されることもない。
明確な自殺ではなく、事故などで処理されている隠れ自殺もあるかもしれない。
私の父親はアルコール依存症で、亡くなった時も酒浸りだったが死因は多分肝硬変かなんかだと思う。(酒浸りの状態で家で亡くなった)
あれもある意味自殺ではなかったのか?と思う事がよくある。