アメリカは警察だけでなくFBIもクソだった件~リチャードジュエル

   


また事前情報なく見てみました。
見る前のイメージ:警官にあこがれるちょっと頭の弱いダサいでぶっちょの白人が、警官になれずに世間への不満などもあいまって爆弾つくって爆発させちゃうという、ある意味よくある話
見た後の感想:これが実話だとしたらFBIも相当お粗末な組織だな。

 

マンハントの記事でも書きましたが、FBIって意外に大した事ないかもしれません。日本の東京地検特捜部と同じで、自分たちが描いたシナリオ通りに犯罪者を作り上げている面が相当ありそうだ。

 

端的なあらすじは爆弾を発見した第一発見者に容疑がかけられて、その無実を晴らすお話ということになる。
この映画のうまいところは、容疑をかけられるべくしてかけられてしまう、ダサすぎる主人公を丹念に描いている点だろう。
従って、事前情報がなくたまたま見た人は、こいつが犯人でもまったくおかしくなさそうと思ってしまうだろう。
もう一つこの映画の批評で多いのはFBIから情報をリークする為に体を使った女性記者の件である。この女性記者は実在するものの、実際に体を使って色仕掛けで情報を得たという事実は確認できないそうで、この点についてかなり批判されているのが目につく。
そもそも、これは映画なので多少の脚色は仕方ないとも思うのだが、こういうことで女性記者がそういう目で見られてしまうとか、この映画自体が容疑者を偏見ででっちあげてしまうことに対しての批判なのに当該女性記者がいつも警察とつるんでいるとかヘビースモーカーだったとかそういった情報でこういうこともあり得るんじゃないかという言わば偏見で描いてしまい矛盾している、などなど。

 

思うに、映画というものは結局見る人がどう感じるかであり、作者の意図なんかどうでもいいと言えばどうでもいい。国語のテストみたいな作者の意図当てゲームではないんだから。
人間、どうしてもイメージや偏見、色眼鏡、いろんな言い方はあれどある種のフィルターをかけて物を見るのは仕方ないことだろう。
だからこそ人を犯罪者として有罪にするためには確たる証拠が必要となる。
しかし、その確たる証拠を集める「法執行機関」の人間が違法スレスレのやり方で行っていたとしたらどうだろう。しかもそれが個人の印象がもとで始まったとしたら。
この映画では一人のFBI捜査官がリチャードジェルに持つ印象で捜査対象として決定づけられたと言っても過言ではないシーンがさらりと描かれている。

 

昨今、アメリカがやたら中国を攻撃しているが、あんたたちも大して変わらないのでは?と思う人が世界中にわんさかいそうである。




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