理屈の通じない相手とは関わらないほうがいい~悪の法則

   

「自分の為に死んでくれるのが友達と言うなら

友達なんか一人もいない」

映画「悪の法則」の中で窮地に立たされた主人公の弁護士にブラッドピット扮する麻薬の仲介人が言い放つ言葉。

あ、俺のことですか笑

いつも無料で見れる映画ばかりですが、なぜかお金出して見ました笑 「悪の法則」は賛否両論というより、酷評の多い映画ですが予告見てなんとなく気になったので見てしまいました。 サンプルを見る

監督はリドリースコット
主演はよく知らない笑 マイケルファスベンダーさん。脇を固める俳優はキャメロンディアスにブラピにペネロペとかなり豪華な布陣です。
が評判はそれほど宜しくない。

ある弁護士が麻薬の取引に手を出してトラブルに見舞われて破滅する様を描いていますが、ストーリー的にはまあこれといった面白さはない。
逆によく分からない点がいくつかあるので意味がよく分からないといった感想を生むのでしょう。

そもそも原題はカウンセラーになっているようで、主人公はカウンセラーと呼ばれている弁護士です。
いや、弁護士のことを本来カウンセラーと呼ぶようです。初めて知りました。アメリカではローヤーとか呼ぶのかと思ってました。日本人が弁護士さんのことを先生とか呼ぶのに似た感じでしょうか?

なんの予備知識もなく見始めるとほんとによく分からない点が多いです。

ペネロペクルスといちゃついているシーンとかダイヤを買っているシーンとか、この弁護士先生相当儲かってそうというシーンが最初らへんにあるんですが、なぜか麻薬取引に一枚噛んで大もうけを企むんですね、友人だかなんだか分からない爆発直後のコントみたいな頭をしたライナーに話を持ちかけます。

なんでやねん?なんでそんなに儲かってんのにしかも今までクリーンにやってきたのに今更そんな危ない橋を渡るのだと・・・当然ライナーもそう思っているようであります。もちろんその動機の説明はございません。

するとブラピ扮する仲介人を紹介してもらうことになります。
この仲介人とのやり取りのあたりからグッと物語に引き込まれていったのはもしかすると私だけではないかもしれない。元来ブラピという俳優はあんなにイケメンなくせしてたまに世捨て人のようなキャラを演じたりしてそれが妙に板についていたりするのだが、今回のキャラもなんかブラピだな~と感じてしまいました。
そしてこのブラピさんの放つセリフの一つ一つが含蓄にとんでいるというか、示唆に富んでいるというのかとにかく非常に考えさせられることをイチイチ普通に話しているんです。従って何も考えなしに見ていると何が言いたいんだよ、となること請け合いで、実はこの後こういった「だから何が言いたいんだよ」的なセリフのオンパレードでこれがこの作品の酷評の一因となっていることに合点がいきました。個人的には超ハマったわけですが。

主人公のカウンセラーが去り際に「奴らが本当に殺したいのはあんたみたいな奴だ」みたいなことをブラピから言われますがどういう意味なのかさっぱりわかりません。しかしながら何故この作品の原題がカウンセラー=弁護士になっているのかここらへんに真相がありそうです。

話が進んでいくとこの弁護士先生、どうやら日本で言う国選弁護のようなものを引き受けている様子ですが、国選弁護している女性の被告人からあんた嫌な奴とか言われたり、ペネロペ扮する恋人とレストランで食事をしているところに以前弁護したであろう依頼人から散々嫌味を言われるシーンがあったりして、実はこの弁護士先生あんまり儲かってもいなさそうだし、実は大して有能でもなく、結構性格悪いのかと示唆されます(実際有能だと思わせるシーンは全然ない)

いずれにしても麻薬取引に足を突っ込んでいるような形で話は進んでいきますが、一体何をどうやっているのかがよく分からない。ここらへんも観客からしてみれば不親切極まりないと酷評される一因でしょう。

まぁ映画って大体そうじゃん、細かいこと言いだしたらキリないわ、ということで視聴を続けます。

すると何やらグリーンホーネットって知ってるか?とブラピから言われるカウンセラー、観客もカウンセラーもちんぷんかんぷんですが、どうやら麻薬の運び屋だかなんだか知らないがそいつが首切りチョンパで殺されちゃったんでアンタ狙われてるよと余計にちんぷんかんぷんです。

どういうことかと言うと、なんと国選弁護を引き受けていた女の息子がスピード違反で捕まったのを釈放させてあげたら、実はそいつは今回の件の運び屋だったらしく、(何を運ぶかよく分からない、多分麻薬を運ぶトラックを動かす装置)その装置を奪うために首切りチョンパされたらしく、その大事な装置は行方不明になってしまった。ということは釈放させたカウンセラーが怪しくね?ということで麻薬組織が地球の果てまで追いかけますから逃げたほうがいいですよ、ということらしいです。グリーンホーネットの例えはなんだったんでしょうか。

誰が考えてもそんな論理の飛躍強引すぎじゃんと思うでしょう、カウンセラーさんも当然そう思いました。そもそも運び屋自体知らないわけですしね。と言っても奴らには理屈は通用しないんだよとブラピさんはのたまいます。ブラピさんもライナーさんも全員狙われちゃうんですよと。

ちょっとまちんしゃーい、麻薬組織ってそんなにバカなのかと思いますがとにかくブラピさんは理屈が通じない相手の一点張りです。
理屈が通じない。
今まで理屈で商売してきたカウンセラーさん。
ここら辺からカウンセラー=弁護士というテーマがでてくるのかな~なんて後で思いました。大体その商売道具である理屈も結構屁理屈が多かったりするわけで、組織の論理と似たり寄ったりなのかもしれません。

勿論カウンセラーさんも一応組織と交渉はします。コネを使ってどこかの有力者に仲介を頼みますが、その有力者から電話で説教じみたことを延々と言われるのです。
そして、観客はまたも思うのです。
「は?何が言いたいの・・・・」
この部分要約すると、人生というのは選択の連続でこれまでお前は色々選択してきた、その結果だよと、もはやどうすることもできないと。人生ってやり直すことは出来ないと。受け入れろと・・・

あきらめたらゲームオーバーだよ、と日本人の好きそうな言葉トップテンに入りそうな言葉とは真逆のことを言っている点もこの映画の評判があまりよろしくない一因でしょうか笑
しかし、人生はやり直せるとか、何かをやり始めるのに年齢は関係ないとか最近奇麗事言う人が多い中、確かに自分のやったことをゼロにすることはできないとも思うわけです。

投資で成功した人が書いた本の中で、失ったものは取り戻せない、それを自覚せよ、みたいな事が書いてあるんですが、
株取り引きなんて毎日毎日取引していると、損をすることだってあるわけです。それをイチイチ後悔していたら取引なんてできっこないんですよね。つまり、失敗したことをいつまでもくよくよ考えてたって仕方ないということだと思うんですが、ただ、事態が好転するために最善を尽くすということはやはり必要だとも思います。

今まで弁護士として表の世界で生きてきて他人からは羨望のまなざしで見られていたかもしれませんね。
でも、冒頭ブラピさんが言いましたよね、麻薬組織が本当に殺したいのはあんたみたいな奴だと。
そして、レストランで食事している時に以前の依頼者から嫌みを言われていましたね。
それに国選弁護した女からもお前嫌な奴って言われていました。

この主人公のカウンセラーがどんな人物かという説明は一切ないんですが、弁護士という職業で成功する人間はある意味サイコだという説があります。
サイコパスというのは何も連続殺人鬼だけに使う言葉ではなく、実際はかなり多くのサイコ予備群がいるらしく、弁護士やヘッジファンドなどの投資で成功している人間の心理分析をしてみるといわゆるサイコパスとの共通点が多くサイコパスにかなり近いらしいという話があります。

特に弁護士はどんな残酷な殺し方をした殺人鬼であっても裁判で勝つためには平気で無罪を主張し、そして何食わぬ顔でレストランでおいしい食事を頂いているような人たちです。

要するに目的の為には手段を選ばない、勿論弁護士ですから合法的な手段ですがこれは犯罪で生きている人間たちも似たようなものですよね。

犯罪で糧を得る犯罪組織も目的の為には手段を選ばないわけです。そして人を簡単に殺しますが別に憎いから殺しているわけでも怒りから殺しているわけでもなく必要だから殺しているのでしょう(その理屈は分かりたくもありませんが)

つまり同じ穴の狢なんですね。(そう言えば狸、狢訴訟とかありましたよね)
同じ穴の狢のくせして表の世界でのうのうと生きやがって・・・だから組織が本当に殺したいのはお前のような弁護士みたいな人種だと・・・

原作はコーマックマッカーシー

悪の法則

600ポイントもらって実質無料で見る↓
u-next
課金される前に退会する方法→無料登録する際の注意点・解約方法




 - 動画とか