牛裂きの刑にしてやろうか!B級の傑作徳川女刑罰絵巻を無料で見る

      2023/11/26

ついに見ました、無料で。徳川女刑罰絵巻 牛裂きの刑
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一部にカルト的人気を誇るという本作(一般的な人気があるとカルト的人気とは言わないでしょうけど)。
朝、時代劇を見ていたら(ええ、無職で暇だったんですよ)、演出がとてもよくできていて思わず監督は誰かいなと検索し、本作の存在を知りました。
エログロでカルト的人気がでたのではないことを改めて知りました。

拷問シーンがえげつなさすぎて決して地上波では放送されないであろう本作です。
描写そのものもさることながら、やる事と言うよりは考える事が鬼畜過ぎてようそんなんよう考えられるなとある意味感心させられてしまうに違いありません(笑)

本作2話のオムニバスとなっております。
まず1作目。舞台は長崎。隠れキリシタンへの拷問の数々を描き出すのですが、それだけにとどまらず、長崎奉行の高坂主膳(実在の人物なんでしょうか?)のお遊びが凄い。
隠れキリシタンの女の一人・登世と部下の与力・佐々木伊織と恋仲であることを知るとサディズムをくすぐったのか登世を側室にし毎晩伊織を寝室に呼び寄せて見せつけるがこのシーンがエロい(笑)どんどん堕ちていく様が、快楽に堕ちていくのではなくもはやこの地獄からは逃れられないという絶望にある意味恍惚となっている風にさえ見えてしまうという絶妙な演技。さすがプロの役者さん、そして単なるエロに見せない牧口監督。
なんせ、それまでの高坂主膳のやり口が凄いのである。登世の妹を捕まえてきて棄教を迫る。勿論拷問役は佐々木伊織(笑)登世の目の前で熱く焼けた鉄棒で目を潰されてしまう妹ちゃん・・・
にしてもやり過ぎな演出(笑)高坂主膳はヤモリだかイモリだか生のまま食ってるし、拷問もつまらん飽きたとか言ってもっと楽しませろとかのたまう始末。
本物の蛇が数百匹はいそうなところに女優さん本当に放り込まれてるし(笑)
しかし、それだけにとどまらないのはやはりプロの役者さんの演技だろう。
登世の両親は結局火炙りになってしまい、登世が泣き叫び命乞いをするのだがこのシーンも役者さんの演技が光る。そしてその撮り方、感動的にすら見えてしまう(もしかして俺はド変態なのか(笑))牧口演出、凄すぎます(俺が変態なだけなのか(笑))。
登世と佐々木伊織はいったいどーなってしまうのかぁっ!

さて2作目。今回は多少コメディタッチに描かれています。主役は川谷拓三さんですからこの演出で納得。
と思いきや、どんどんエログロ臭が漂ってきます(笑)舞台は遊郭が中心となっておりますが、奴隷のように働かされる遊女たち。
そこには吉原の花魁がどうとかいう絢爛豪華な面はちーーっともございません。華やかな面ばかりを見せて一般大衆をだまくらかす、現代の芸能界の裏側も程度の差はあれ似たり寄ったりなのかもしれません。
妊娠してしまった遊女を強制堕胎させ、その日のうちから客をとらせるのは当たり前。もはや体がボロボロの遊女、血を吐きながらも客をとります。やっている最中に血を吐いているのに気にもせずやり続ける客も客ですが。
それを知った彼氏(多分)が遊郭から脱出させようとするも案の定捕まってしまいます。
さて、拷問ですよね。単なる拷問じゃございません。アソコをちょん切られてしまうのです!しかも、金も持たずに遊郭で豪遊して、タダ働きをさせられていた川谷拓三扮する捨蔵に切らせます(笑)
この2作目は1作目に比べるとかなりマイルドであまり拷問らしい拷問はありません(1作目で感覚が麻痺した模様)。
最後にのこぎり引きの刑が出てきますが、実際こういう刑があったというのがエゲツナイ(笑)。
鋸挽き

復讐刑としての意味合いも強く、縛り付けた罪人の首に浅く傷をつけ、その血をつけた鋸を近くに置いて、被害者親族や通行人に一回か二回ずつ挽かせ、ゆっくりと死なせる刑罰であり、江戸時代より以前には実際に首を鋸で挽かせていた。

この刑、復活させたほうがいいかもしれませんね。
ちなみに

日本橋の南の広場に、方3尺、深さ2尺5寸の穴晒箱という箱をなかば土中に埋め、箱に罪人を入れ、首だけが地面から出るようにした上で3日間(2晩)見せ物として晒した(穴晒)。その際、罪人の首の左右にタケの鋸と鉄の鋸を立てかけておいたが実際に鋸で首を挽くことはなく、晒した後は市中引き回しをしたうえで磔とした。元禄時代に罪人の横に置かれた鋸を挽く者がおり、慌てた幕府はその後、監視の役人を置くようにしたという。

江戸時代になると形式的な刑になっていたようで、幕府も実際にのこぎりを引くものがいないように監視役を置いていたようです。
実際本作でも3人ほど監視役と思われる者がいますが、夜中居眠りしちゃうんですねえ・・・
鋸引きの刑に処せられた川谷拓三、いったいどうなってしまうのかぁっ!

巨匠と言われる監督は絶対に撮らない作品でしょう。
こんな作品を撮れと言われても不貞腐れることなくむしろ徹底的にグロを追求し、更には自分の演出技術を惜しみなく注ぎ込んでカルト的人気作品にまで昇華させた職人監督牧口雄二に乾杯。




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