逮捕されたら終わりですよ~逮捕される前に考えておくべきこと

   

犯罪の助長をするつもりはありませんので念のため。
準強制わいせつでJリーグの運営会社の幹部が逮捕されたというニュースがありました。
なんでも、モデル体型か確認するなどと言って胸を触ったということですがほとんどの人がこの点について違和感を持ったと思います。
私が気になったのは準強制わいせつという点です。単に強制わいせつとすればよかったとところをわざわざ準強制わいせつで逮捕していますね。
準強制わいせつとは

人の心神喪失若しくは抗拒不能に準じ、又は暴行・脅迫を用いずに心神喪失若しくは抗拒不能の状態にさせて、わいせつな行為をする罪を意味する(刑法178条1項)

この事案の場合抗拒不能に乗じて胸を触ったということなのでしょうが、そもそも抗拒不能とはどのような状態でしょうか?
抗拒不能に関する判例→http://www.moj.go.jp/content/001132255.pdf
分かりやすいのは泥酔させたり薬を使ったりですが、実際はかなり広く解釈されているようで騙してわいせつ行為に及ぶ場合、例えば「俺は芸能界にコネがある芸能プロの社長だぜ、芸能人にしてやるから裸の写真とらせろよ、ヒーハー!」みたいなやつでも認定されうる点です。
つまり抗拒不能というのはそういう状況だったらなかなか断れないっぺよ、的な感じでも認定されてしまうわけで見かけ上同意があっても犯罪に認定されてしまうわけです。
実際こういう手口で嘘八百並べ立てて女性を毒がにかける輩がいるわけで、準強制わいせつという罪がなければ立件不可能だったりするわけです。

枕営業などという言葉もありますが、きちっと理解した上で枕営業をしている方もいるかもしれません。自分の夢の為に体を使う。それは人がとやかく言うものでもないでしょう。
しかしながら、体を使ったはいいが、使われただけ・・・そんな時は詐欺だぁあああと叫びたくなるのが人情。
しかしながらお金でも取られていない限り詐欺での立件は不可能なので、そういう時は準強制わいせつで懲らしめましょう。

さて、このように考えてみると、モデルに興味ない?と公園に誘い、モデル体型かどうか確認すると言って胸を触る、後でおかしいなと思い警察に相談、ということで何も考えないとこれはもろに準強制わいせつだなと考えるわけですが、果たしてモデル体型かどうか確認するといって会ったばかりの男に公園で胸を触らせてしまうのが一般的だ(そういう状況なら無理もない)と言えるでしょうか?
当然、この前後の会話の中で、俺はめっちゃ有名な芸能人もいっぱい知っているし芸能界にコネもあるばい。あんな子やこんな子も俺がスカウトして芸能界入りさせてやったっちゃんね。ほれほれ、とおもむろにスマホに保存されている有名芸能人たちとの画像を見せまくるとか、そういう一連の行為があって胸などを触らせてしまってもしょうがない状況だからと判断し、逮捕に至ったのかもしれません(完全なる憶測ですが)。
もし、優秀な弁護士さんがわんさか押し寄せてこのあたりのことをつっつかれるとかなりめんどくさそうな事案になりそうですね。
従って私は単純な強制わいせつのほうが良さそうだとは思ったものの、結局のところ触られた被害者の方がその場で明確に拒否していなかった、もしくはそのようにみられなかったと警察が判断したからなのでしょう。

もしかすると強制わいせつ容疑だと逮捕状が発布されない恐れがあるので無難に準強制わいせつにしたのかもしれません。
なんせ、逮捕状の発付が裁判所から却下されるだけで署長クラスの人間が裁判官に会いに来る(なんで却下しとんねん)という話もありますからかなり神経質な問題なのでしょう。

こういった事案は逮捕のときは大きく報道されるものの、その後どうなったのかなんて誰も気にするものもいませんよね。

今回の事案は宴席で酔った上で思わず触ってしまった、などと違い、かなり計画的で常習性もありそうですから言い訳のしようもないでしょうが。

これから知らない女の人には指一本触れないように生活したいと思います(引きこもりのくせして笑)。

※追記
上記準強制わいせつ事件に関しては不起訴処分となったようです。




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