内部留保課税は必要か?トヨタの内部留保は18兆円らしいけど

   

企業の内部留保課税がなぜできないのか色々と調べていたら気になる記事を発見しました。敢えてリンク先は貼らないでおきます。
何をもって内部留保というかで金額が変わってきそうですけど、その記事によれば日本の企業の内部留保は少なくとも200兆円はあるようです。
だいたい500兆以上というのが多かったので意外に少ないなという印象でしたが、当該記事では企業の運転の資金の1.6か月分に過ぎないということでした。だとすると決して大きい数字ではないとも言えますね。2か月弱しか運転資金なくてよくやっていけるなという印象ですが(笑)

内部留保を減らす、或いは抑制するには

①配当性向を上げる
②減価償却費増加(設備投資による)&賃上げ

が必要になるが記事ではこれについて否定的な意見です。
理由としては
①については配当を貰うよりも企業に再投資したほうがキャピタルゲインが得られてよいという判断を株主がしている
②についてはそもそも設備投資する必要がないし、賃金あげると消費税増税で相殺なので意味がなくなる

みたいに書かれていました。なんか個人がお金使わずに老後の為に貯めこんでいるのと似てなくもないですが。

配当もらうよりも企業に再投資したほうがよいという理由は投資信託の分配金を貰うよりも再投資したほうが複利効果があるという考え方のようで一見すると納得できますが、そもそも使い道がないので内部留保となっているわけですよね。
キャッシュを遊ばせておくって物凄い損失と考えられなくもないです。キャッシュだけではなく、土地などの不動産もバブル期みたいにどんどん値上りするなら持っておくだけでもいいでしょうけど使い道なくて土地を遊ばせておくのは勿体ないですよね。
設備投資をする必要がないので無理にお金使う必要はないと思いますが、賃上げはどうでしょう。一度賃上げするとなかなか下げられないので、といった理由で賃上げしないのは分からないでもないですが賃上げすると増税になって相殺という理由はどうでしょうか。
賃上げしようがしまいが消費税は上がるでしょうし、上げなければやっていけないでしょう。賃上げされれば消費税をあげやすい環境にはなると思いますが。
そもそも税金が上がるから給料あげてもらってもしょうがない。なので上げなくていいというのはもともと相当貰っているのだったら分かる理屈ですが、年収200万とか300万の人だったらどうでしょうか。消費税が10%になるから賃上げしなくていいです、と考えるでしょうか。

また、記事では現在積みあがっている内部留保に課税することは二重課税になるとありましたが、既にある内部留保に課税するのとこれから内部留保を抑制していくのとは別個に議論できるでしょうし、二重課税問題は配当などにも言える事ですよね。

個人もお金を使わないし、企業もお金を使わない。そりゃあデフレになるわけです。

ちなみにアメリカでは内部留保課税は行われていますが事業のための合理的必要性があれば課税されないようです。https://ci.nii.ac.jp/els/110009808392.pdf?id=ART0010310450

確かに内部留保課税については問題点もあるでしょうが、企業が無駄にお金を貯め込むのも問題があると言えるでしょう。




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