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NHKから放送受信契約のお願いという文書がポストに投函されていた場合

      2018/10/17

特に何か対応が必要なわけではない

結論:特に何もする必要なし
理由:放送受信契約のお願いに宛名など契約の相手先が書かれていない場合は自動的に契約が締結されるものではなく、判決を得なければならないから

NHKの受信料の裁判で最高裁で合憲判決が出た時に一度NHKの受信料のまとめを記事にしましたが、再度備忘録として記事にしておきたいと思います。
ヤフーニュースにこの半ケツの、基、判決の内容がよくまとめられていました→最高裁がNHK受信契約の義務規定を初めて「合憲」と判断 その理由と今後の受信料徴収に与える影響

そもそも何が合憲なのか

放送法64条1項には「協会の放送を受信することのできる受信設備を設置した者は、協会とその放送の受信についての契約をしなければならない」と規定されているがこれは契約の自由に反せず合憲である

以下引用しながらまとめてみます

つまり

放送法は受信設備の設置者に対して受信契約の締結を強制する旨を定めた義務規定である

受信契約の成立時期

「NHKが契約の締結を申し込んだ後、相当程度の期間(長くても2週間)が経過すれば、端的に受信契約が成立する」という高裁判断があったようだが、今回の半ケツ、基、判決では
「テレビを設置したのに正当な理由がなく契約締結の申込みを拒否する者に対しては、裁判で契約締結に応じる意思表示を命ずる判決を得た上で、その確定により受信契約を締結させることができる」とした

従って放送受信契約のお願いが投函されていたとしても相当期間経過後自動的に契約が成立するものではない

受信料支払い義務はいつから発生するか

テレビの設置時期に遡って発生

受信料の時効は?

受信契約を結んでいた場合→5年で時効

受信契約を結んでいなかった場合

契約締結の効果はテレビの設置時期まで遡るが、そこから消滅時効が起算されると事実上逃げ得となる。従って判決確定時から時効が進行するとした。

テレビの設置時期がいつなのか分かりますか?

受信契約を結ばない世帯については個別に判決をとって受信料を徴収することが完全に合法化されたわけですが、その為にはテレビ、というよりはNHKの放送を受信できる設備を設置しているかどうかを確認する必要がありそうです。
仮に受信料を払っていない世帯があるとしても、受信契約を結んでいない場合は個別に判決をとる際に少なくとも受信設備を設置しているかどうか立証は必要でしょうから、その立証ができなければ受信契約を強制させられることはないという事になるでしょう。
勿論、NHKとしては更に進んで、受信設備を設置していないことの証明を被告側に負わせる立証責任の転換を主張して裁判を起こすことも予想されますが。

いずれにしろ現在裁判を起こされている人は既に受信契約を結んでいて受信料を払っていない、或いは、受信設備を設置していることが明らかなのに受信契約を結んでおらず受信料を払っていないかのどちらかだと思われます。
NHKでは受信契約を結んでいる人は分かるわけで、逆に言えば受信契約を結んでいない人が全てターゲットになりうるわけですが、全てのターゲットに受信契約のお願いという文書をポストに投函しただけで契約が成立するとなるとやはり無理があるでしょう。
そもそも、宛名もなく、もし宛名があったとしても文書を見ているかどうか分からない。この点、引っ越しした場合でもNHKは不動産屋、或いは住民票などから移転先を追跡しているようです。従って、誰もいない、或いは引っ越しして別人が入居している場合も把握しているので人違いということはなさそうですが、受信契約のお願いにはなぜか宛名が書かれていません。
逆に言うと自己申告を促しているだけであってこの文書を投函しただけで契約成立はもとより、契約申し込みになると考えていないのでしょう。
改めてハンケツを基(しつこい笑)判決を見てみましょう。

「テレビを設置したのに正当な理由がなく契約締結の申込みを拒否する者に対しては、裁判で契約締結に応じる意思表示を命ずる判決を得た上で、その確定により受信契約を締結させることができる」

仮に「受信契約のお願い」の文書投函が申込だとしても、裁判において、テレビを設置したのに正当な理由がなく契約の申込みを拒否していると認定されなければ契約締結をさせることができないので、テレビを設置しているかどうか分からないのに裁判を起こすことは考えられず、裁判を起こしたとしてもテレビを設置していることが立証できなければ契約を締結させることができず、結果、受信料の支払い義務はないということになります。

今回の判決のキモは受信契約を強制的に締結させることができるという点ですが、なんでもかんでも強制できるわけではなく要件があります。
当然、別の事案だとまた別の判断があり得ますが、一般論として正当な理由なく受信契約の締結を拒否することはできないので、NHKの訪問を受けた場合に、様々な理屈を言ってもほぼ意味がなく、逆に墓穴を掘って(テレビがあることが分かってしまう)しまいかねません。

というか、テレビがあってテレビを見ていたら(見ようが見まいが)、受信契約をせざるを得ない・・・ということに気付かされ、木乃伊取りが木乃伊になってしまったようですが・・・・笑

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