謝らない母親たち~ある田舎スーパーのレジにて

   

人間生きていると、取り立てて人に言うほどでもないがなんだか凄い嫌な気持ちになる出来事に遭遇することがあると思います。
さっき、久しぶりに近所のスーパーへ買い物に行きました。
レジで並んでいると後方から薄汚れたお子様がトコトコと現れました。レジの台の上になにやらくしゃくしゃと丸めた紙を置きます。年の頃3歳から4歳くらいでしょうか。
するとこれまた後方から30代前半でしょうか?母親らしき女性が現れ、無言でその紙をひったくり、これまた無言でそのクソガキ、元い、お子様をひっぺがすように連れ去りました。
しかし、そのクソガキ、元い、お子様、お子様らしくレジの周りをうろちょろし、レジの店員さんの後ろにまで回り込みます。が、母親らしき女性はこれまたまったくの無言で子供をを捕まえます。
ついに子供は私がレジ台に置いていた買い物かごを少しずつ押し始めました。
もしかするとこのクソガキはこのカゴを落とそうとしているのか?
私は無言でクソガキを凝視します。私は敢えて事の成り行きを見守る事にしました。このままカゴが床に落ちた時、この幸せであろう家族はどうなるのだろうか楽しみでさえあります。さあ、母親よどうするのだ!?
って、いないんかーい('ω')ノ母親はいずこへ・・・
すると、なんと私の前で清算していたご年配の老婦人が、子供を捕まえます。
ん?
ご婦人は私の顔を見て「それは人のもの」と少し苦笑いしながらおっしゃいます。
恐らくこのご婦人は子供のおばあちゃんだったのでしょうね。
しかしながら、この一連の流れの中で私は思っていたのです。なぜこの女たちは一言も謝らないのだろうか?
そう思いながらおばあちゃんの顔を黙って凝視しました。通常の礼儀を弁えた社会性のある人間ならばここで軽く微笑み返したり、あるいはいいですよ、などと逆に気を遣うでしょうがこの男は違う、なんかちがう・・・

おばあちゃんは私の顔を見て何か気の触れた人だとでも思ったのかもしれません(実際気が触れているかもしれませんが笑)、逃げるようにその場を去って行きます。
私は思いました。
ある意味勝った・・・ある意味・・・

また、数か月前のことですが同じスーパーでの出来事。
レジで精算しようと並んでいると、一人の若い女性が10キロの米1袋を持って私の後ろに並びました。どうやら小さいお子さんを連れているようです。
特に急いでいるわけでもなかったので順番を変わろうかと思いましたが、と同時になぜカートを使わない?というある種余計なお世話とでも言うべき感情も沸き、もしかするとカートを使わずに順番変わって貰う作戦なのか?そうなんか!?
すると、その女性はレジ台に米袋を置いて去っていきます。おやおや、いずこへ・・・
女性ってよくレジに商品置いてどっか行きますよね。
ほどなくして私の順番にまわってきましたが、案の定レジの店員さんは米袋もレジに通そうとしますので、私のものではない旨の申告を行っているとそこへ女性が戻ってきました。
店員さんと私のやり取りを見ていたであろうその女性はこれまた無言でさっそうと何事もなかったかのようにレジに並ぶのでした。
もし、まかり間違って米まで一緒に他人が清算していたらクソめんどくさい事になるかもしれないなどという事を微塵も考えない他人任せな行動。
何かあれば誰かがよきに計らってくれるであろうという日本人的な考え方。
私は思いました。
こんな女にレジの順番変わってやらなくてよかったわ。俺グッジョブだと。
と同時にレジの順番を変わってやることによって少しでもいい人間に見られたい、もしかするとこれが縁であんな事やこんな事・・・わずか数秒の間に妄想していた自分を恥じました。

わざわざ人に言うほどでもないが聞いて欲しい、そんな事あると思います。




 - 素朴な疑問